脚本/演出:清水みき枝 日程:2019年11月2日(土)〜4日(月・祝) 劇場:萬劇場(大塚)
京都千本通りにある「あぐりの館」。 お化けのいないお化け屋敷として有名なこの館には、 古くから使われている井戸があった。 毎週、決まって真夜中の同じ時間に聞こえてくる囃子の音―。 神の御業か、妖怪の仕業か。 人も妖怪も、 恋しくて足りなくて淋しかっただけ… ただただ、幸せになりたかっただけ… 「決して、覗いてはいけません。」 その声が聞こえた人には見えてくる、 もう一つの楽しい世界がー。 「見えるのか!?お前に任せる。あぐりをよろしく。」 人、思う故に我あり
■スタッフ 舞台監督 :田中新一 舞台美術 :吉野章弘 照 明 :仲光和樹(E-FLAT) 音 響 :竹田雄 演出助手 :手嶋一也、並木一徳 企画・製作:ThreeQuarter ■お問い合わせ 【お問い合わせ】劇団スリークウォーター TEL:080-4196-3910(当日のみ) Email:seisaku2019@3quarter.com http://yorozu-s.sub.jp/
【挨拶文】 ※当日パンフレットより
本日はご来場いただきまして誠にありがとうございます。 今回、初めてスリークウォーター(略してスリクオ)をご覧いただく方がとても多いことからまずは、劇団紹介から失礼いたします。 私たちは、今年で劇団創立14年目、公演としては49回目、本公演としては16回目、萬劇場での公演は2回目ー。 年間3〜4本のお芝居を企画し上演し続ける「社会人の為の劇団」です。土日祝日しか稽古をしません。本業のお仕事が第一優先。演劇は趣味! しかし、いつでも本気。「本気の草野球」なんて言い方をよくします。現在劇団員は22名。劇団を卒業した者は31名。今年は3名が卒業します。 いろいろな数字が並びましたが、旗揚げ当初からそのほとんどと関わってきたのが二代目代表の藩地真世(略してパンチ)になります。 2年前に萬劇場さんと出会い「2年に一度は萬劇場で!」「派手な事をしましょうよ!」と言ったのはパンチ。 それを目標にしたお陰で、今、メキメキと成長しているスリクオなのですが、その絶好調の中で「今回で代表は引退する!」と突然宣言をしたパンチ。 その時は怒り爆発でしたが、今ではその決断に拍手を送りたいです。 このタイミングでそのパンチだったから、スリクオに新風が吹き、新メンバーが集まりだしました。又、私自身も今まで勇気がなく手を出さずにいた事や我慢していた事に手を伸ばすチャンスをもらいました。これが、二代目代表藩地真世の力なのです。 今回はそんなパンチの引退を全力で担ぐ公演を企画させていただきました。 担ぐとは、祭り上げることの意もありますが、肩に乗せて担ぐ意の方だったりもします。(お見逃しなく!) 今回はそのようにパンチの力(拳ではなく)から生まれた「新しい!」が集まった公演です。再演のはずなのに不思議です。全く違う作品として蘇りました。 見どころは、個性豊かな登場人物と、萬の空間を隅から隅まで飾る舞台装置と光、音です。 初めましての方は、是非「スリクオって何をするところ?これから何が起こるのだろう」…とワクワクして座り直していただければ、幸いです。 二度目まして又はそれ以上の方は、新しい風を巻き起こしている新人たちの存在にご注目いただき、その存在と戦いながらポジションを確保する劇団員たちの迫真の演技をお楽しみいただけばと思います。 2年に一度って、ちょうどいい気がしてきました。2年前の事を忘れています。なんだか毎回新鮮です。 最後に、ここにこうして無事に幕を上げる事ができた事、本当に感謝をいたします。 今日もたくさんの妖怪が登場します。人が好きだから集まったスリクオのメンバーは、人が好きだから傍にいる妖怪にとてもよく似ているのです。 我、思う故に我あるのが役者ー 人、思う故に我あるのが妖怪ー 少し長めのお話です。座り直しながら、ごゆっくりご覧ください。 劇団スリークウォーター演出 清水みき枝
本日ご来場の皆様、そして、今までも、これからも劇団員や出演者を支え応援してくれる職場・家族の皆様に、 また劇団を愛してくれるお客様に、心より御礼申し上げます。 『二代目代表引退企画』この公演をもちまして私こと藩地真世は代表を引退することになります。 初代代表山口敦史が7年で代表を引退して私が引き継ぎ、私もこうして7年で代表引退することに縁を感じています。 また、劇団スリークウォーター二代目代表として続けられたことを誇りに思います。 何より周りでいつも支えてくれている先輩方や、信頼してついて来てくれたみんなの力、そして見に来て下さったお客様の笑顔と応援のおかげです。劇団の代表としてたくさんの出逢いが経験できたこと、大事に思える仲間ができたこと、芝居を作り笑ったり怒ったり泣いたり多くの時間が共有できたことは、私にとって人生の財産になりました。これからは次の世代へ旗を渡し、これからの劇団スリークウォーターを見守りたいと思います。 代表と呼ばれなくなることが寂しくもありますが、代表が代わることにより更に新しい風を取り入れ劇団として発展し、長く続いていくことを願っています。 『“スリークウォーター”つまり「4分の3」に欠けている「4分の1」が、今日、お客様によって満たされて、初めてひとつの形を成します。』この言葉は初代代表山口敦史がいつも使っていた挨拶です。二代目である私が引き継いだ今でも変わらない信念です。 これからもスリークウォーターは、お客様と「1」になることを目標に走り続けますので、変わらぬ応援をよろしくお願いいたします。 今回のこの本公演を『二代目代表引退企画』として企画し、出演・参加してくれたみんなが、代表引退の節目を盛り上げようと、頑張ってくれています。 代表最後の大舞台、出演者と共に全力で演じさせて頂きます。 ごゆっくりご覧くださいませ。 劇団スリークウォーター二代目代表 藩地真世