◆ 挨拶文 ◆ ※当日パンフレットより
本日は、ThreeQuarterの卒業式におつきあいいただきまして、誠にありがとうございます。
いつもならば、年度末を盛り上げるバトルロイヤル公演や本公演がちょうどいい時期にあり、辞めていく先輩劇団員から後輩新人劇団員へ引き継がれる作品や衣装や小道具や、はたまた魂があったりするのですが、「2018年度はワークショップの年」という事で、「はじめまして」の方にスポットを当て、劇団員は脇に回り、陰で黙々と支え続ける我慢の1年でした。
その中でも、ワークショップのテキストとして使用させていただいているこの作品を支えてくれた今回出演の4名に、思いっきり舞台で暴れまわってもらいたいと、山下の卒業を期に、このような公演を企画させていただきました。
創立14年にして初めてのことです。
昨年までのThreeQuarterは、桜満開の良き日に、桜並木の中にあるこの劇場で、「花より団子」だと、酒を交わしながら余興や出し物で劇団を去る者たちを祝いながら追い出すのですが、今日ばかりは「だんごより花」です!皆で朝から必死に真面目に舞台を仕込み、愛情たっぷりのステージを作って、どうぞここで散ってくださいと、追い出しに入っております。
卒業する者の雄姿とそれを支える仲間の演劇人魂や芝居への愛が、入団を目指す者たちへ繋がっていくことを、願いながら…。
ff(フォルティシモ)という企画名は、「非常に強く!」という音楽記号からの意味を込めておりますが、ハウンドドックの「ff」という曲のように、パッションを抱いて振り返らず前に進んでほしいという願いを込めた企画名でもあります。
それと、FF=ファイナルファンタジーを直訳して「最後の幻想」という説も…。
「愛を込めて、強く強く。」(ff by HOUND DOG)大好きな曲です。皆さまも是非、ご一緒に。
どうぞ、最後までお楽しみください。
演出 清水みき枝
本日はご来場いただきまして誠にありがとうございます。
スリークウォーターにとって卒業とは劇団を辞める事であり、退団する事になります。
私たちは、社会人劇団として土日という仕事の合間を縫って、少ない時間の中で芝居を作っています。稽古では本音でぶつかり合います。だから仲間の存在はとても大切で、気が付けば他には代え難い存在になっています。
「ずっと、この仲間たちと芝居をし続けたい」
しかし、それぞれに人生があり、それぞれのタイミングで卒業を決断しなければならない時があります。
ですので、「辞めないで」という気持ちをグッと拳に押さえ込み、涙を堪えて、笑顔で送り出す。それがスリークウォーターの卒業です。
卒業する「山下晋平」という男が、役者としての最後の花をどのように咲かすのか。
海外行きが決まり当分舞台に立てない「ナンシー常夏」が、久しぶりに舞台でどのような花を咲かしてくれるのか。
ナンシー常夏の同期であり、こいつらとならと再び舞台に立つと決断した「権兵衛」の花はどのように咲くのか。
若手代表として先輩たちと手を組み、必死にすべてを吸収しようと体当たりで挑む「並木一徳」の花はどんな花なのか。
その咲き誇る様をお客様と一緒に見守りたいと思います。
ごゆっくりお楽しみ下さいませ。
スリークウォーター代表 藩地真世 |